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アメリカの音楽シーン最重要アーティスト、ジョー・ヘンリーが初来日

近年のアメリカのルーツ・ミュージックの世界で最もその存在が注目されている音楽プロデューサー/ミュージシャン、ジョー・ヘンリーが初来日し3月30日に京都のライブハウス磔磔で日本初公演を行った。

間もなく来日するソウルミュージックの巨人、ソロモン・バークやニューオーリンズを代表するアラン・トゥーサン、フォーク界の伝説、ランブリン・ジャック・エリオットなど真のレジェンドと言われるミュージシャンの作品を次々と手がけ高い評価を受け、一方で自身もミュージシャンとして傑作アルバムを発表しているジョー・ヘンリー。ルーツロックファン待望の初来日はドラムレスのトリオという編成で行われ、シンプルな中にも存在感溢れる演奏で約90分の演奏で濃厚なジョー・ヘンリー・ワールドを展開した。

既に4月2日開催される横浜での単独公演はソールド・アウトとなり、残すは4月4日(日)東京の日比谷公園大音楽堂で開催される、歌と花見の野外音楽フェスティバル 「ウォッチング・ザ・スカイ '10」への出演のみとなっている。
このイベントにはジョー・ヘンリーの他、ジェシー・ハリス、おおはた雄一、アン・サリー、エミ・マイヤー、ハンバートハンバートなど国内外の実力派ソングライターが一堂に介する。チケットは前売6000円、当日6800円で現在好評発売中。

【イベント情報】
『歌と花見の野外音楽フェスティバル「ウォッチング・ザ・スカイ '10」』

2010年4月4日(日)日比谷公園野外大音楽堂
13:00開場/13:30開演

出演
ジョー・ヘンリー Joe Henry
ジェシー・ハリス Jesse Harris
おおはた雄一 Yuichi Ohata
アン・サリー Ann Sally
エミ・マイヤー Emi Meyer
ハンバートハンバート Humbert Humbert

料金:前売6,000円・当日6,800円(指定席・税込)
※雨天決行 ※再入場可 ※小学生以上有料(子ども・学生割引等の設定はござい
ません)

お問い合わせ:プランクトン
03-3498-2881

【ジョー・ヘンリー来日公演レポート】

ブルースやジャズからカントリー、フォークなどに至る米国ルーツ・ミュージックの華やかでザッツ・エンタテイメントな部分よりも、ややスモーキーで翳りのある部分。その豊かな米国音楽の遺産を21世紀に継承するジョー・ヘンリーの初来日公演は、古き良き音楽への偏愛に満ちていながらも懐古趣味ではなく、逆にライブとなると妙にクリアになり過ぎるでもない。曲調に合わせてギブソンの1932年製と35年製(!)という超ヴィンテージな2本のアコースティック・ギターとピアノを伴奏楽器として使い分けながら、ゆったりと1曲1曲をストーリー性豊かに歌い込みつつ進行していったライブは、シンプルなバッキングを得て改めて歌い手/ソングライターとしての非凡さを浮き立たせるとともに、彼が多様な米国ルーツ・ミュージックの長い歴史の延長線上に位置する才人であることを確信させる一夜となった。
CDでは綿密に作り込まれたサウンドの重厚さに耳を奪われがちになるが、トリオ編成の今回はよりシンプルな印象。曲によってツィンバロムやペダル・スティールのような音色も繰り出すパトリック・ウォレン(key)と、弓弾きからウッド・ベースのボディを叩いて打楽器的な役割もこなすデヴィッド・ピルチ(b)による変幻自在の巧みなサポートも大きな聞きどころだろう。また、楽曲面では昨年にリリースされた最新作『ブラッド・フロム・スターズ』の収録曲を中心としつつ、マドンナが2000年にヒットさせた「ドント・テル・ミー」の原曲として知られる「STOP」(01年作の『SCAR』収録)も。詳しくは実際に観てのお楽しみだが、それ以前に発表されたアルバム収録の代表曲も幅広く取り上げられた。
ライブ後に連想したのは、よく近似性を指摘されるトム・ウェイツやオルタナ・カントリー勢などよりも、意外にもむしろルー・リードやボブ・ディラン、あるいはブルース・スプリングスティーンといった米国音楽界の大物たち。音の細部にまで凝りに凝ってハードボイルドな世界を構築したCD作品も素晴らしいが、ライブではジョー・ヘンリーの音楽が内包している普遍的な魅力がよりダイレクトに伝わってくると思う。お見逃しなく!

吉本秀純

  • minp!音楽ニュース(2010年04月01日)
  • 制作協力:okmusic UP's