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年末気分よ甦れ!有名歌手が歌う紅白歌合戦の隠れ名曲

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
今回は、ミュージックソムリエで紅白歌合戦ウォッチャーの私、Kerseeが年代ごとに、紅白で歌われたことのある隠れた名曲・名ステージをピックアップしてみました。毎年大晦日に放送されているNHK紅白歌合戦。往年のヒット曲ばかり歌われているかというと、意外な選曲もあったりするものです。年代ごとに追った6曲をどうぞ。


1.「筑波山麓合唱団」/デューク・エイセス

1969年・第20回NHK紅白歌合戦で歌われた曲。4人組のコーラスグループであるデューク・エイセスは、この時期、白組歌手の常連として出場していました。
1963年・第14回で歌われたロシア民謡「カリンカ」と、外国曲のカバーで効果音まで歌声で表現する「ミスター・ベースマン」も凄いですが、彼らの歌った曲で最高傑作だと私が思うのが、第20回で歌唱された「筑波山麓合唱団」です。
筑波山のガマガエルをコンダクターとして、トノサマガエルやカジカ、ガマガエルやアマガエルが各パートを担当。それぞれのソロパートが個性豊かに鳴きまくる、これだけの声を出せること自体凄いですが、歌っている後ろで踊っている姿もまた滑稽。ラストの合唱はお互いが主張しあっている感じで合唱?と言えるのかどうかは分かりませんが・・・。いずれにしても、大盛況で終わるのです。
この年の紅白歌合戦では、見ている人が感動するような名場面が多かったのですが、デューク・エイセスのステージはその中でも素晴らしいものでした。

2.「酒場川」/ちあきなおみ

ちあきなおみは9度紅白に出場しています。レコード大賞を受賞した「喝采」や、初出場の時に歌った「四つのお願い」など、その全てで歌と演出と共に濃いステージを展開しています。今回取り上げるのは、1976年・第27回で、紅組トリ前に歌われた「酒場川」です。
船村徹が作ったメロディーは、まさに演歌。情感込めて涙ながらに歌う彼女の姿は、鬼気迫るものがあります。爪弾かれるギターの音はまさしく侘び寂びの世界。こういう聴かせる演歌は、紅白はおろか新曲として発表されることも、最近は少なくなってきたように思うのは、私だけでしょうか。

3.「ハーフムーン・セレナーデ」/河合奈保子

1970年代以降、時代を代表するアイドルが並ぶのも、紅白歌合戦の見どころ。1980年代のトップアイドルの1人として、河合奈保子も6度紅白に出場しています。ただ、ピアノの弾き語りスタイルで、紅白のステージに立ったアイドルは彼女しかいません。1986年・第37回で、本人作曲で発表された「ハーフムーン・セレナーデ」を歌唱しています。透明のピアノを弾きながら、切ないラブバラードを熱唱していました。
当時23歳の彼女は、アイドル歌手というよりも、シンガーソングライターとして出場していたと言っても過言ではありませんが・・・。

4.「劇場の前」/森 進一

2015年を最後に、紅白歌合戦の卒業を表明した森進一。ここ最近は、往年の名曲が歌われる機会が多かったですが、1990年代までは、その年に発表された曲を中心に歌っていました。「劇場の前」は、1992年・第43回で歌唱された曲です。野口雨情が残した歌詞に、浜圭介がメロディーを加えた作品は、”平成の抒情歌”という言葉が良く似合います。”打ち出しの太鼓が響く”という歌い出しからもう、懐かしい子どもの頃の風景を頭に思い浮かべてしまいます。番組の終盤、残り時間が少なくなり慌ただしく感じる展開でもありましたが、自分としては良い曲として強く心に残る曲でした。

5.「あなたが好きで」/森山良子
https://www.youtube.com/watch?v=YZqsCRBEpb0

2015年の紅白歌合戦の視聴率が発表されるまで、最低視聴率の紅白は2004年・第55回でした。しかし、この年の選曲は掘り出し物が多く、見応えがあります。その1つに挙げられるのが、森山良子「あなたが好きで」です。1998年に発表された曲ですが、TBSのドラマ『夫婦。』の主題歌に起用されたこともあり、歌唱しました。ピアノ演奏を主体とした上質な編曲に、響き渡る美しい歌声。前半で歌われたステージの中でも屈指と言える圧巻の熱唱で、ゲスト審査員を務めた故・中村勘三郎氏が大絶賛していたのも思い出深いです。

6.「I love you & I need you ふくしま」/猪苗代湖ズ
https://www.youtube.com/watch?v=7_ozOhsSqak

猪苗代湖ズは、THE BACK HORN・松田晋二、サンボマスター・山口隆、TOKYO No.1 SOUL SET・渡辺俊美、クリエイター・箭内道彦の福島県出身の4人が、2010年に結成したバンドです。そして、2011年・第62回紅白歌合戦に出場しました。2015年に、COUNTDOWN JAPAN15/16からの生中継が遂に実現しましたが、大晦日ライブに出演していたメンバーが、紅白で歌うのは、実は猪苗代湖ズが初めてになります。THE BACK HORN・松田晋二は、15時にCOUNTDOWN JAPAN11/12のステージで歌った後、紅白に出演しました。もともとは、福島県で行われたイベントのために結成しましたが、2011年の東日本大震災によって、被災地となった福島を勇気づけるために歌われる曲になったわけです。
シンプルな言葉と力強い演奏、何よりも力強く故郷を思う気持ちで作られたこの曲。福島県人ならずとも、紅白でのステージを見て感動した人は多かったのではないかと思います。震災から5年目を迎えても、福島県は、まだまだ復興を果たしたとは言えません。震災から立ち直る時まで、歌い継ぐ必要がある曲と言えるのではないでしょうか。

(選曲・文/Kersee)

  • minp!音楽ニュース(2016年01月21日)
  • 制作協力:okmusic UP's