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ボカロPから人気アーティストになった米津玄師のセンスが光る5曲

米津玄師さんは、ボーカロイドのプロデューサー「ハチ」として脚光を浴び、2015年10月にリリースされた3rdアルバム『Bremen』でついにチャートの1位に輝きました。マルチな才能から産み出される楽曲の中から、センスがキラリと光る曲を5つ紹介します。


■不協和音を自然に溶け込ませた「ゴーゴー幽霊船」

インディーレーベルから発売された1stアルバム『Diorama』のリード曲。スピード感あふれるロックに乗せて、マシンガンのように次から次へと言葉が浴びせられるナンバーです。特にメガデスのギタリストであるマーティー・フリードマンさんが評価した、曲が破綻するギリギリのラインで随所に散りばめられた不協和音の使い方が抜群に優れています。まだ歌詞は難解であるものの、この時点でサウンドは完成されているのです。

■恋の怖れと迷いを切々と歌った「アイネクライネ」

メジャーから発売された2ndアルバム『YANKEE』から。堀北真希さんが出演した地下鉄のCMソングにもなりました。いつか恋を失う怖れから一歩踏み出せないでいる気持ちを切々と歌っています。特にラスサビ前の歌詞には衝撃を受けるでしょう。終わり方もまた工夫が施されていて、それがまたこの曲の感動を深いものにしてくれます。米津さんの声は打って変わって温かく優しいです。

■生身の声で歌われた名曲「ドーナツホール」

『YANKEE』の最後を飾る軽快なナンバー。かつてボカロPとして発表した楽曲のセルフカバーです。ドライブ感あふれるベースやリズムが印象的なバックトラックと、手放した恋に対する後悔が、米津さん自身の気持ちとクロスオーバーして、ボーカロイドが歌ったオリジナルとは、また違ったせつなさを醸し出しています。数多くあるハチ時代の曲から、あえて選ぶほど思い入れが深いのでしょう。

■歌詞も声も新境地を切り開いた「Flowerwall」

3枚目のシングル。小栗旬さんが出演したカメラのCMソングになりました。これまでは歌詞を精一杯詰め込み、言いたいことをすべて歌いきってしまうところがありましたが、この曲では言葉が選び抜かれ、解釈も聴き手に委ねられました。米津さんの声は低いところから高いところまで綺麗に響き、スケールの大きな歌を聴かせてくれます。まさに新境地の1曲と言えるでしょう。

■これまでにないクールネスが漂う「アンビリーバーズ」

4枚目のシングル。スニーカーのCMに使われた疾走感のある楽曲です。バンドで再現するという制約から離れ、あえてギターを使わずに作られたサウンドは、高揚感を生み出しながらも、どこかクールネスが漂っています。これまでと同じ青春の迷いを歌っていながら、ペシミズムやニヒリズムだけで終わらせていないのも、そのせいでしょう。あらためて米津さんの成長ぶりがうかがえます。

メジャーデビュー後、米津さんは誰かと共同で音楽を作り、ライヴも経験するなど、他者やファンとの交流を深めながら徐々に変化を遂げていきました。インタビューで担うべき役割に気づいたと答えた米津さんが、どのような歌を作るのか、今後も楽しみです。

  • minp!音楽ニュース(2015年12月30日)
  • 制作協力:okmusic UP's