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菊地凛子からアンダーグラウンドまで、今だからこそ聴いてほしいフィメールラッパー

先日『フリースタイルダンジョン』をようやく観ましたが、面白いですね。「ディス」「ビーフ」「マイメン」などの専門用語も一般層に浸透し始めた昨今、この番組や『高校生ラップ選手権』などが火付け役となって、ヒップホップが市民権を再び手中に収める時代が到来すればいいなと密かに願っています。さて、アイドルブームの潮流に乗ってバンドル、ギタ女と女性が活躍するようになって久しいですが、フィメールラッパーの活躍も目覚ましいものがあります。今回はそのなかから5組ご紹介しましょう。

1.「メデューサ」(’15)/水曜日のカンパネラ

『ヤフオク!』CMなどですっかりお馴染みのコムアイが“主演・歌唱”を務める水曜日のカンパネラ。エキセントリックなステージングとキュートな風貌のアンバランスさで生まれる絶妙なインパクトもさることながら、ナンセンスとシュールの狭間を行き交うリリックとポップなトラック、そしてスタイリッシュな映像美で毎回リスナーの予想を軽々と裏切る軽妙さが心地良いです。今回ピックアップしたメデューサは、ギリシア神話に登場する“見る者を石に変えてしまう”怪物です。

2.「こんがらガール」(’15)/Charisma.com

現役OLのMCいつかとDJゴンチからなる兼業エレクトロラップユニット。働く女性の苦悩と悲哀をユーモラスかつクールに紡いだ楽曲、独特の低音から矢継ぎ早に放たれるスキルフルなテクニックは、エンターテイメント性にあふれながらも玄人の心もがっちり掴んで離しません。『TANGLE TEEZER』のタイアップに抜擢された同曲は、アニメーションと実写が融合した躍動感とコミカルさたっぷりのMVでも話題を呼びました。

3.「パンケーキ」(’14)/Y.I.M

続いても兼業ユニットです。こちらは出版社勤務のオミールと動物園勤務のあすちゃんからなる、 “スクラッチしない放課後のおしゃべりガールズHIP-POPユニット”。雑多かつ華やかなりし90年代をリスペクトしたようなビジュアルやアートワーク、日常の中でとりたててピックアップするほどでもないけど普遍的なテーマを描いた、いい意味で肩の力の抜けたトラックがなんとも愛しくなります。

4.「3b ft. MARIA, I.C.I」(’14)/Rinbjo

国際派女優の菊地凛子が、ジャズミュージシャンの菊地成孔に「音楽がやりたいのでプロデュースしてください」「とにかくエロくてグロいので」とリクエストし、Rinbjo(リンビョウ)名義でアルバム『戒厳令』をリリースしたのは昨冬のことです。異国の夜の繁華街を漂流するような背徳感と、Rinbjoという歌手にコーティングされた菊地凛子の歌声の妖艶さと鋭敏さに満ちたこの作品から、今回は同じくフィメールラッパーのMARIA(SIMI LAB)とI.C.Iが参加したこの曲をどうぞ。

5.「マンアフターマン」(’12)/Moe and ghosts

ラップ担当の萌とトラック担当のユージーン・カイムによるゴーストコースト(彼岸)ヒップホップユニット、Moe and ghosts の1stアルバム『幽霊たち』に収録されているこの曲を。ユージーン・カイムが手がけたシリアスかつ幽玄なトラック、ヴォーカル担当の萌のテクニカルでありつつもおもちゃ箱に手を突っ込んだ子どものような無垢さのあふれる声から産まれる浮遊感は、この年発売されたあらゆるヒップホップの作品の中でも異彩を放っていました。

  • minp!音楽ニュース(2015年11月23日)
  • 制作協力:okmusic UP's